2010-08-17 曇り,夜中に雨が降った様子,で暑い [長年日記]
_1 私が彼を殺した (講談社文庫)(東野 圭吾)
前に読んだどちらかが彼女を殺したと同じスタイル.登場人物が増え,考え要素が増えた分だけ分かりにくかったかも.
殺人部分よりもラスト加賀刑事による状況整理の方が面白かった.それぞれがそれぞれを疑い,騙そうと駆け引きするところに,加賀の容赦無い追求があって,ドキドキ感があっていい.
ラスト以外も,3者による場面切り替えがいい.時間軸が一つなのもいい.さっきまで一人称で書かれていた人物を,次の場面では三人称で客観的に眺めるのは面白い.
とりあえず『私が』の部分は今回もハズレ.前半部分の内容をうろ覚えしてて,ぜんぜん違うところをポイントだと思っていてしまった.あと数日間に渡って読んだので,あとから振り返って思い出しはしたものの,キーポイントを忘れてしまっていたのは残念.これは一日で読むべき本.